ナチュラルハートで作っている「固定種」の野菜にはどんなモノがあるのか知りたいな。
そんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- はじめに
- 固定種のトマト4品種紹介
- ピンク中玉
- ステラミニ
- ブラックチェリー
- マイクロミニ
- おわりに
最近特に、固定種の野菜を求めているお客さまが多いように感じています。
そこで今回は、ナチュラルハートで生産している固定種のトマトを4品種紹介します。
どれも個性的でおいしいトマトです。では早速始めましょう。
はじめに
固定種の種から作った野菜は、普通のスーパーなどではほとんど見られなくなりました。
野菜の種類にもよりますが、特にトマトはF1がほとんどで、固定種は売られている種もとても少ないのが現状です。またそんな種もいつ種苗店から姿を消すか分からないため、私たちのような「固定種」にこだわっている農家は、毎年「自家採種」を行いながら、大切な種(命)のヒモをつなぎ続けています。
固定種について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の関連記事もお読みください。
固定種のトマト4品種紹介
私たちの農園では、2020年は8品種ほどの固定種トマトを生産しています。
今回はその中から4品種に絞ってご紹介します。
1.ピンク中玉
あまり写真はよくありませんが、先端部分に突起があるのが特徴のロゼカラー(ピンク色)の中玉トマトです。
数少ない固定種中玉トマトを一通り作ってみて、私たちの畑の環境にもっともマッチしていて、おいしいと感じたことから中玉トマトはこの品種を作っています。
固定種は毎年種を採り続けることによって、年々その畑の環境に合ってきます。また形状や味も自分たちの好みのモノを選抜して種取りを繰り返しますので、10年近く種取りを続けた効果によってとても作りやすく、品質の安定したトマトが採れるようになってきました。
2.ステラミニ
ステラミニは固定種のミニトマトを作っている人なら一度は聞いたことがあると言えるほど定番のミニトマトです。
甘みが強くとても人気があります。
欠点は皮が薄いので玉割れしやすいところです。雨が降ると熟した実はすぐに割れてしまいますので、雨の予報が出ると慌てて収穫しています。
一般的に流通しているトマトの大半は、まだ実が青い時期に収穫して流通過程で熟して赤くなったモノを販売しています。その方が割れも入りづらく効率がいいからです。
一方、私たちの農園では、できるだけ成っている状態で熟させたいというこだわりを持っているため、割れるリスクを取りつつも味優先で栽培しています。
3.ブラックチェリー
こちらはブラックチェリーという黒みがかったミニトマトです。ミニと言いつつも、一口で食べるにはきついくらいの大きさがあります 🙂
味はコクがあり上品味わいです。チーズと絡めてワインのお供にするなど、ちょっと贅沢な雰囲気にマッチするミニトマトです。
よくマルシェで販売していると、「○○のレストランで食べたことがある」などと言われることがあります。ちょっと珍しい系で味も良いので、こだわりのあるレストランやホテルで利用されることが多いようです。
4.マイクロミニ
こちらは一般的なミニトマトより更に小さい「マイクロミニ」という品種です。
見た目がかわいく、味もおいしいです。トマトは写真のように枝の付け根から熟すので、このトマトの場合は枝ごと収穫して、色のグラディエーションを楽しめるように料理の飾り付けに利用すると、とても料理が栄えるのでおすすめです。
この品種は生育旺盛で、玉割れもしづらいので屋根も不要で作りやすい品種ですよ。
おわりに
今回は固定種の野菜の中から、ナチュラルハートで作っているトマトを4品種紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
みんな個性があり、味も違うのでとても面白いですよね。
生産現場にいると特にトマトは「固定種」が消えつつあるのを強く感じます。この記事で紹介した「ピンク中玉」も、おそらくもう購入するのは難しいと思います。私たちはずっと種取りを繰り返していたお陰で、今でも毎年生産することができていますが。
ステラミニも年によっては種の入手が困難なときもあるようです。
私たち農家は、種の交換会などを通じて、固定種を作っている農家同士が種を交換しつつ品種の維持も行っています。それらの種を手に入れたとしても、その種が自分の畑に馴染んで安定して採れるようになるまでには3年以上かかる気の長い取り組みですが、良い種(品種)を後世に残したいという思いで頑張っています。
皆さまも機会があれば、「固定種のトマト」をぜひ食べてみてください。
ナチュラルハートは皆さまに本物の野菜をお届けします!