収穫が終了した作物の片付けについて、「自然栽培」を行う上で大切なポイントなどを教えて欲しいな。
そんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- 片付けについて意識すべきこと
- 具体的な片付け作業
自然栽培は肥料も農薬も使わない農法です。その自然栽培を成功させるためには、生産が終わった後の畑の片付けにも注意すべき点がいくつかあります。
この記事ではそんな畑の片付けについて解説します。
片付けについて意識すべきこと
収穫が収量した直後の畑は、作物の残渣をはじめ、ビニールマルチ、各種資材(支柱、防虫ネット等)、雑草などが残されています。
また畝を立てた場合は、畑がデコボコしていたり、通路は人が歩くことによって踏み固められている状態です。
「自然栽培」において片付けの目的は、この様な畑の状態を速やかにリセットして、次の生産の準備を始めることです。ただ単に見た目をきれいに整えることではありません。
もう少し詳しく述べると、ただ単にきれいにするだけであれば、全てを片付けてからトラクターで耕運しておけば完了ですが、それでは次の栽培のための準備になりません。
自然栽培は肥料や農薬を使わない農法ですので、畑を寝かせている期間も畑の状態をよくするための大切な準備期間です。
そこを意識して、次の章で述べるような片付けを行うことで、永続可能な「自然栽培」が実現します。
具体的な片付け作業
作物残渣
収穫が終わったあとの作物残渣は抜き取るか、根元からカットします。外した残渣は大きなモノでなければ、そのまま畑に散らしておきます。
ただし茎が太いモノ(オクラなど)や、木のように硬くなるモノ(ナスなど)は、畑に置いておいてもなかなか分解されず、次の栽培の邪魔になるので、畑の隅に積んでおいて、後に育苗土として活用しましょう。
参考記事
草の処理
草も残渣と同様に、根元で刈って畑に散らしておきます。
また茎の太い草は同様に畑の隅に積んでおきましょう。
マルチの処理
ビニールマルチはちぎれたビニールが畑の中に残らないようにきれいにはがします。
なお、ビニールマルチはいつまでも張っておくと、そこに草が生えないため、畑の状態がリセットされず、次の作付けに影響が出ますので、収穫が完了したら速やかにはがすようにします。
支柱などの農業資材は、次にすぐ使えるように10本ごとに束ねて、直射日光が当たらない場所に保管します。
土の処理
畑をきれいに片付けて、残渣や草を畑にまんべんなく散らしたら、耕運はせずにそのまま放置します。これらの植物は、畑の土中に居る微生物などによって分解してくれるのを促すためです。
いきなり半生の状態で耕運して畑にすき込むと、分解に時間がかかります。
すき込むタイミングは気温等にもよりますが、1つの目安として次の作付けの2ヶ月ほど前で、植物が十分に乾燥した状態になってから行います。
まとめ
繰り返しになりますが、自然栽培は土の力によって作物を育てる農法ですので、土の威力を常に最大に保つ必要があります。
そのためには、収穫が完了した作物は速やかに片付けを行うことによって、次の作付けの準備をするよう心がけてください。
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