自然栽培 農業技術

【自然栽培】雨の季節にやるべきこと

カタツムリ

悩む農夫

雨の季節はなかなか畑仕事が進まなくて困るなあ。

わずかな晴れ間を利用してやるべきことを知りたいな。

 

こんな疑問にお答えします。

この記事の内容

雨の季節にやるべきこと

  • 風通しをよくする
  • 水はけをよくする
  • 整枝は晴れる直前に行う
  • 臨機応変な草管理を行う
エーイチ
この記事を書いている私は、自然栽培歴9年の専業農家です。

雨が続くと畑仕事が進まなくて焦りますよね。

そんな時に、わずかな晴れ間を利用してやるべきことを解説します。

ジメジメと湿度が高い中で、野菜達を健康に育てるコツをご紹介します。

雨の季節にやるべきこと

「自然栽培」を行う上で何より大切なのは、作物たちを健康で元気に育てることです。

なぜなら肥料も農薬も使わない自然栽培では、弱った作物に肥料を与えて元気にしたり、病気や虫に侵された作物を農薬で回復させることが出来ないからです。

雨の季節は湿度が高く、地面からの泥はねなどもありますので、作物が病気になるリスクが大きいと言えます。その点を意識して、雨の季節のわずかな晴れ間を利用してやるべき作業を解説します。

風通しをよくする

賀茂ナス

雨の季節に作物がゴチャゴチャと密集していると、湿気が抜けずムレてしまいます。ムレはカビや病気の原因にもなりますので、出来るだけ空気が流れてムレないようにする必要があります。

具体的には株元に生えている草を抜いたり、余計な枝を落としたりします。

また防虫ネットなども風通しを悪くする一因ですので、雨が上がった時だけでも外すなどの工夫が必要です。

土手草なども背の高いモノは刈って、畑全体に風邪が流れるように意識してください。

水はけをよくする

畝立て作業

作物の根は呼吸をしているので、地面の中も空気が通るように水はけをよくする必要があります。

雨が土を叩くことによって、土が固まり水はけが悪くなります。そうなってしまった場合は、三角ホーやのこぎり鎌を使って土の塊を壊してください。この作業を中耕といいます。ただし土が水浸しの時に行うと、土を練ってしまって逆効果ですので、中耕は必ず土が乾くのを待ってから行ってください。

また畑に水たまりが出来るような場合は、クワで溝を掘るなどして、雨水が速やかに畑の外へ流れるようにしましょう。この溝のことを明渠(めいきょ)といいます。緊急時は水を排出することが優先ですので、この作業は土が乾いていなくても行いましょう。

整枝は晴れる直前に行う

整枝作業

風通しを良くしてムレないようにするためには、余分な枝を落とす「整枝」も重要な作業です。

ただし、むやみに行うとカットした断面からウィルスが侵入して病気になるリスクがありますので、「整枝」は必ず天気予報をチェックして晴れる直前に行うようにしましょう。

雨の中や、これから雨が降る予報の時は行うべきではありません。

実は「収穫」にも同様のことが言えるのですが、きゅうりやズッキーニなどは1日放置すると大きくなり過ぎて出荷出来なくなってしまいますので、収穫に関しては必要最小限で行うようにしましょう。

臨機応変な草管理を行う

土手の草刈り

自然栽培は草を上手に利用することで、日照りや雨から土や作物を守ることができます。

雨が降り続く時は、それに合わせた草管理が必要です。これについては別記事の【自然栽培】雨が長く続く時の草管理を参照してください。

おわりに

長雨が続くと市場では野菜の出荷量が減って野菜価格が高騰したりしますが、肥料や農薬に頼らない「自然栽培」では、普段から野菜を健康で病気に負けないように育てることを意識していますので、長雨でも影響はほとんど出ません。

ただしそれは、常に作物や畑の様子を観察して、やるべきことをやった場合に限られます。忙しくて手が回らなかったりすると、自然栽培といえども病気に冒されることもありますので、いつも以上に観察と、迅速な対応を心がける必要があります。

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