もうすぐ梅雨が明けて暑くなるけど、「自然栽培」では暑い時期の草管理はどうするの?
こんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- 暑い時期の草の役割
- 暑い時期の草の刈り方
- まとめ

「自然栽培では暑い時期の草管理はどうするの?」という質問を頂いたので、ここで解説したいと思います。
草には様々な役割があります。夏の暑い季節に「自然栽培」では草をどう活用するかをご覧ください。
暑い時期の草の役割
自然栽培では草を生やすことによって、様々な目的で草を活用します。
では、真夏の暑い時期の草の役割とはどんなものでしょうか。
暑い時期の草の役割
- 地温の上昇を抑える
- 日陰を作り土中微生物を保護する
- 土の乾燥を防ぐ
- その他(真夏以外も共通の役割)
これらについてもう少し詳しく解説します。
地温の上昇を抑える
畑に草が生えていることによって地面に直射日光が当たらないため、地温の急激な上昇を抑える効果があります。
地温が上がりすぎると、作物の根にストレスがかかり生育に影響が出たり、病気になるリスクが高くなります。
刈草などでも代用ができますが、地面を直射日光から守るために草は大切な役割を果たしています。
日陰を作り土中微生物を保護する
自然栽培の畑では、肥料も農薬も使わないため、土中微生物がたくさん生息しています。そんな彼らの働きによって枯れ草などの有機物が分解されて、畑の土を豊かにしてくれています。
そんな土中微生物を日光から守るために草を生やして日陰を提供すると、土中微生物が土表面付近でも活躍することができます。
自然栽培は作物を作っていない時期も、生産している時期も常に畑を育てることを意識する必要がある農法です。暑い季節は草の効果を利用して土中微生物をしっかり保護し、活発に活動できる環境を整えるようにしましょう。
土の乾燥を防ぐ
土は真夏の日光にさらされるとすぐに乾いてしまいます。乾燥した畑は多くの作物の成長を遅らせる要因となります。
畑に草を生やしていれば、地面に直射日光が当たらないため、土の乾燥が緩やかになります。
最近の夏は特に暑い日が何日も続いて、農作物が影響を受ける場合がありますが、あれは畑に草を生やさず丸裸にしてしまっていることも一因です。
また自然栽培で育てた作物は、肥料を与えないため、根を広く張る特徴があります。そのため暑い日が続いて土が乾燥気味になったとしても、広く張った根が地中の広い場所から水分や養分を集めようとするため、自然栽培の作物は乾燥した天気にも強い傾向があります。
その他(真夏以外も共通の役割)
草にはその他にも、真夏に限らずに共通した役割があります。
例えば、雨が地面を直接叩くことによって土が固まるのを防ぐ効果があります。真夏はスコールのような雨が時々降るので、草でしっかりと地面を保護しておきましょう。
また、通路に草が生えていれば、人がそこを歩いてもクッションとなって土が固まるのを和らげてくれる効果があります。
土が固まると通気性が悪くなり、作物の根が呼吸できなくなってしまうため、生育に影響が出ます。根がしっかりと呼吸できるように、作物の周辺の土が固まらないよう様々な手を打つべきです。
暑い時期の草の刈り方
草刈りをする時の草の長さは、作物を草が覆ってしまわない程度にちょっと長目にします。
真夏は草の伸びるスピードも速いため、管理はなかなか大変ですが、毎日一度はチェックして適切な長さを保つようにしましょう。
また、作物の株元に生える草についてですが、イネ科の雑草は根の張りが強く、地中で作物の根と競合する場合があります。そのため株元に限っては、イネ科の雑草は若い内に抜くことをオススメします。
まとめ
この記事では、「自然栽培では真夏の草管理はどうするの?」という質問にお答えして、真夏における草の役割と、その管理方法について解説しました。
自然栽培を永続的に行う上で、草を活用することはなによりも大切な技術です。
草の役割は多岐にわたり、季節によっても活用方法が異なります。ぜひそれらをマスターして、土を育てたり保護しながら、生産を行う方法を習得してください。
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