自然栽培 農業技術

自然栽培成功の秘訣【⑦収穫】

自然栽培の農作業

悩む農夫

「自然栽培」をする上で、収穫の時に気をつける点が知りたいな。

 

そんな疑問にお答えします。

この記事の内容

収穫の時に気をつけたいこと4選

  • 花芽に注意する
  • 翌日まで残した場合を考える
  • 取り忘れ、取り残し注意する
  • 土を裸にしない

まとめ

エーイチ
この記事を書いている私は、自然栽培歴9年の専業農家です。

「自然栽培」は肥料や農薬に頼らない農法ですので、栽培期間を通じて株を弱らせないことに注意することがとても重要です。

収穫の時は、収穫作業に夢中になってしまい、ついつい周りに注意が行かなくなることがあります。

この記事では収穫時に特に注意するべき点を説明します

収穫の時に気をつけたいこと4選

収穫の時に気をつけていないとやってしまいがちな行動を4つご紹介します。ここで紹介したコトに注意しながら収穫を行うことによって、株が弱るのを遅らせる効果があります。

花芽に注意する

ブラックチェリー

トマトを栽培している方はご存じと思いますが、トマトは下から上に向かって順に実を付けていきます。

つまり、下の段に実が付いている状況では、上の段はまだ花が咲いて受粉をしている最中です。

トマトの収穫に夢中になっていると、ついそんな花芽に触れてしまうことがあります。トマトの花芽はとても小さくて弱いので、ちょっと触れるとポロッと落ちてしまうことがよくあります。

花芽が1つ落ちると収穫できるトマトも1つ減ることになるので、収穫する時は気をつけて行ってください。

トマト以外にも、順々に花芽を付ける野菜としては、キュウリ、インゲン、ナス、ピーマンなど多くの果菜類は同様ですよ。

翌日まで残した場合を考える

ズッキーニの花

これも主に果菜類の話ですが、ズッキーニ、キュウリ、ナス、インゲンなどの野菜は若採りします。

このような野菜は収穫適期に摂らなければ、翌日には倍近い大きさになっていて、出荷に適さないサイズになってしまいます。

ですので収穫の際に採るか採らないかで迷うサイズの時は、翌日まで置いておいた時にどの位のサイズになるかを想像して判断します。もし翌日まで置いたら出荷出来ないサイズになると判断したら躊躇せずに収穫するようにしましょう。

時間に余裕があるならば、そのような野菜は朝と夕方の2回収穫するとベターです。私たちの農園でも、真夏のズッキーニやインゲンは、1日に2回収穫して、大きくなり過ぎるのを防いでいます。

取り忘れ、取り残しに注意する

整枝作業

インゲンなど、蔓や葉が茂ってくると、裏に隠れて見えないモノの収穫もれ(取り忘れ)がよくあります。

取り忘れた野菜は葉の陰でどんどん大きくなって、見えるようになって気づいた時には巨大になっていることがありますが、これは株にとても負担をかけてしまうので、気をつけるようにしてください。

自然栽培では肥料を使わないので、株に負担をかけると収穫量に影響が出やすいです。収穫量を増やすためには、長く元気で育てる必要がありますので、収穫の時には葉の裏なども必ずチェックして、取り忘れを防ぐようにしましょう。

また、虫喰いや形状不良の野菜もそのまま株に放置せず、かならず採ってから破棄するようにしてください。基本的に病気になっていなければ、収穫した場所に置いておけば、自然が分解して土に戻してくれます。

土を裸にしない

落花生の根

ジャガイモ、さつまいも、落花生など、土から掘って収穫する野菜たちについては、収穫後に土を裸にしないよう、不要となった茎は掘った場所の土の上に置いてください。これによって土がむき出しにならないので、地中の生物たちも活動しやしくなります。また雨が直接地面を叩いて、土を固めてしまうのを防ぐ効果もあります。

更にこれらの残渣は、土中の微生物たちの働きによって少しずつ分解され土に返してくれます。これによって畑の土が肥えますので、一カ所にまとめて捨てたり燃やしたりせずに、有効に活用してください。

まとめ

この記事では、「自然栽培」を行う上で、収穫の時に気を付ける点を4つ紹介しました。

自然栽培では、肥料を使わないので最後まで株を弱らせないことがとても大切です。

また、永続的に「自然栽培」を続けるためには、常に土を豊かにすることを意識しながら作業する必要があります。

ここで紹介した方法はそんな技術ですので、気になるモノがあれば是非取り入れてみてください。

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