自然栽培 農業技術

自然栽培成功の秘訣【②草の管理】2/2

畑の雑草

この記事は、前回の記事「自然栽培成功の秘訣【②草の管理】1/2」の続きです。

この記事の内容

  • 草との付き合い方(草の管理方法)
  • 草は作物の成長のじゃまにならない?
  • 草を生やす上での注意点
  • まとめ
エーイチ
草を生やすことによる効果については、前回の記事をお読みください。

では、早速続きを始めます。

草との付き合い方(草の管理方法)

草を生やす効果がわかったところで、次は草との付き合い方について、草が生える場所ごとに分けて解説します。

通路の草

雑草

通路とは、畝と畝の間にあり、人が作業や収穫のために通り道となる場所です。

通路は人が何回も歩く場所なので、人の体重によって踏み固められてもっとも固まりやすい場所です。

ここが固まると土中の空気の流れが悪くなったり、雨が降ったときに水たまりになったりしますので、しっかりと草を生やして土を守ってあげましょう。

春先のまだ草がない時期は、刈草やワラを敷いて、土を保護するのも良いと思います。

ただし、作物に影が出来てしまうほどボーボーに草を生やすのは厳禁です。適度な丈になるよう草管理を行ってください

畝上の草

畑の雑草

畝とは、野菜を植えるために他の場所より少し高く盛った場所です。

ここに生える草は、地上部分と地下部分を三次元的に捉えて管理します。

まず地上部分ですが、作物の葉の部分を覆うような草は光合成に影響が出るので、高さを抑えるか根元からカットしましょう。

次に地下部ですが、こちらは目に見えない部分なので、作物の根の生え方と草の根の生え方を想像して、影響が出ると判断したら抜くようにしましょう。

具体的には、作物が深く根を張るタイプだった場合、周辺に生えている草が地表に浅く根を張るものであれば、影響はないので抜く必要はありません。

逆に、作物と草が同じ科で、根の張り方が同じようなタイプであれば、作物の根の生長を阻害する恐れがあるので、抜くようにしましょう。

また、作物の根元に生えている草は、根を乾燥から守ってくれる効果があるので、成長を阻害していない限り残すようにしてください。

土手の草

畑の雑草

土手の草は、前回の記事の「草の効果」で述べたとおり、「害虫」の天敵となる「益虫」の住みかとなる大切な場所です。

ここは少々草丈が高くても、作物に影響は出ませんので、特別な事情がなければあまり刈らないようにしましょう。

草は作物の成長のじゃまにならない?

上に草の管理方法を書いたのでお分かりだと思いますが、草は上手に管理すれば作物の生長をじゃましません。

伸ばし放題の草ボーボー(放任主義)はNGです。

草の効果を最大限引き出すように、上手に管理することが大切です。

こちらの写真は、自然栽培の創始者である「木村秋則さん」のリンゴ畑ですが、草が本当にきれいに管理されていて、この場所にいるだけでとても気持ちが良いです。きっとここで育っているりんごの木たちも同じ気持ちなのではないでしょうか?

草を生やす上での注意点

一般的な慣行農業においては、今でも草は作物の生長を阻害する敵として見られています。そのため、地域ごとに違いはあれど、「他人に迷惑をかけないよう草は刈るべし」という考えの方が多いのも事実です。(または除草剤を撒いて根こそぎ殺します)

せっかく「永続可能な素晴らしい農業」を行っていても、その土地が使えなくなってしまえば元も子もありません。(借りている場合は、貸主が周りから苦情を言われることもあります)

ですので、その地域に迷惑がかからない範囲で、その土地のルールに従って草は管理することをおすすめします

一例を挙げると、他人の畑との境界線の部分はしっかりと草を刈って、通路や畝の上は残しておくなど。その地域で長く農業を行っている方に、草管理の最低限のルールを訪ねてみるのも良いと思います。

ただ、「雑草の種が飛んでくる」とか、「害虫の住みかになる」とか言って、畑の草はきれいに刈るようにあまりしつこく言われる場合は、そもそも自然栽培のような農法には向いていない土地かもしれません。

自然栽培は何年もかけて畑の土を育てていく農業ですので、農地を移転する場合は早い決断も時には大切になると覚えておいてください。

まとめ

今回は2つの記事に渡って、私が自然栽培歴9年の中で学んできた草管理の方法を解説しました。

繰り返しになりますが結論としては、「草は上手に付き合えば、作物の生長にとって大きなプラス効果をもたらしてくれる」とても大切なアイテムです。その一方で、草を敵視する農業者もたくさん居るという事実があります。

つまり私たちには、草と共存をしつつ、地域とも共存するという絶妙なバランス感覚が求められます。これを実現する原動力は、「本当に良い作物を作りたい」という私たちの情熱に他なりません。

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