自然栽培では「連作障害」が起きないと聞いたけど本当かな。
なんで自然栽培で育てると「連作障害」が出ないの?
そんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- 連作障害が起きる原因
- 自然栽培で連作障害が起きない理由
- 連作で年々よくなる自然栽培の野菜たち
- まとめ

園芸の本を読むと必ず出てくる「連作障害」ですが、私の農園ではトマトはずっと同じ場所に5年以上連作していますが、何も問題ありません。ピーマンもいつも同じところに作りますが、毎年これでもかと言うほど成ります。
そんな私の栽培経験を元に、連作障害について考えてみたいと思います。
連作障害が起きる原因
「連作障害」とは同じ作物(同じ科の作物)を同じ場所に連続して作ることによって、野菜が育ちにくくなったり、収穫量が落ちてしまう障害のことです。
よく言われる原因は次の2つです。
- その作物が必要とする栄養素ばかりが消費され、土中の成分バランスが崩れる。
- その作物を好む菌や病害虫が増え、その科特有の病気になりやすくなる。

自然栽培で連作障害が起きない理由
ではなぜ、自然栽培では「連作障害」が起きないのでしょうか?
答えはとてもシンプルで、「畑のバランスを崩していないから」です!
???でしょうか。
上の賀茂ナスの写真はヒントですが、わかりますか?
では、こちら(下)の写真はどうでしょう?
作物の周りにたくさんの雑草が生えていますよね。
そうです。自然栽培の畑には、同じ科の同じ作物だけが生えている訳ではないのです。
この写真に見えている作物は「アブラナ科」ですが、生えている雑草は「イネ科」、「アカザ科」、「キク科」、「セリ科」等々、実に多様性に満ちた植物が生い茂っています。
決して、単一の作物しか無い畑ではありません。
畑の中は地上部も地下部もひっくるめて小さな宇宙です。そこには作物の他に、雑草、昆虫、微生物、菌、などがバランスを保って生きているんです。
人による間違った管理で、そのバランスを崩してしまえば、「そりゃ作物も育たなくなるよ」と思います。
ポイント
作物の管理とは、見た目をきれいに整えることではなく、その作物が元気に育ち続けられる環境を整えるということです。
連作で年々よくなる自然栽培の野菜たち
私の農園では、連作をすることによって年々野菜の出来が良くなっています。
その1つの理由は「固定種」の種を使って、種取りを繰り返しているため、徐々に種が私の農園の土地に合ってきているからです。
もう1つは、雑草を生やす効果によって、小宇宙のバランスが整ってきているのだと感じています。
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まとめ
何度も言いますが、「自然栽培」を志す者は、固定概念に囚われたり、本に書いてある内容を鵜呑みにしてはいけません。
決して本に書いてあることが間違っているということではなく、その本の内容には前提があるということです。つまり、一般的な本は肥料と農薬を使ってF1の種(交配種)で育てることが前提となっているということです。
「自然栽培」にはマニュアルはありません。自分を信じて、自分の判断に責任を持って、日々の栽培に取り組みながら経験を積む以外に道はありません。
ナチュラルハートは皆さまに本物の野菜をお届けします!